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2019.08.06お知らせ
厚生労働省 平成30年度の児童虐待相談対応件数等を公表
8月1日、平成30年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数(速報値)が厚生労働省から公表されました。件数は15万9850件で、前年度より2万6072件(19、5%)増え、過去最多を更新しました。対応件数の内訳は、心理的虐待88,389 (55.3%)、身体的虐待40,256 (25.2%)、ネグレクト29,474 (18.4%)、性的虐待1,731 (1.1%)となっています。相談対応経路別件数は、件数が多い順に、警察等79,150(50%)、近隣・知人21,440(13%)、その他18,138(11%)、学校等11,449(7%)、家族11,178(7%)となっています。相談対応件数の主な増加理由は、心理的虐待に係る相談対応件数の増加、警察等からの通告の増加が指摘されています。
同時に公表された「子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第15次報告)」では、平成29年度(平成29年4月1日から平成30年3月31日までの)間に、心中13人を含む65人の子どもが虐待で死亡したこと、死亡した子どもの年齢は、0歳が28人(53.8%)と最も多く、うち月齢0か月が14人(50%)であったことなどが報告されています。
参考)平成28年度は、死亡した子どものうち、0歳が32人(65.3%))、うち月齢0か月が16人(50.0%))であった。
また、同時に公表された「通告受理後48時間以内の安全確認ルール」の実施状況の緊急点検の結果」では、平成30年7月20日から令和元年6月7日までの間に、児童相談所において虐待の疑いがあるとして通告を受けたものについて調査を実施したところ、次の結果であったことが報告されています。
虐待通告を受けた件数(子ども数)153,571人に係る現認状況は、
‐48時間以内:139,617人(90.9%)、48時間超: 11,984人
‐緊急性が高いと判断した件数:415人(0.3%)
※全件について家庭訪問や関係機関での現認や立入調査、出頭要求により安全を確認
‐緊急性が低いと判断した件数:11,569人(7.5%)
なお、緊急全国児童相談所長会議(令和元年6月14日)では、子どもの安全確認ができない場合の対応として、次の点について徹底することが確認されました。
‐「虐待通告受理後、原則48 時間以内に児童相談所や関係機関において、 直接子どもの様子を確認するなど安全確認を実施する」という全国ルールに加え、
‐子どもとの面会ができず、安全確認が出来ない場合には、立入調査を実施すること。
その場合、必要に応じて警察への援助要請を行うこと。
厚生労働省
子ども虐待による死亡事例等の検証結果等について(第15次報告)、平成30年度の児童相談所での児童虐待相談対応件数、ならびに「通告受理後48時間以内の安全確認ルール」の実施状況の緊急点検の結果について
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000190801_00001.html
当団体ホームページ内
「子ども虐待による死亡事項等の検証結果等について(第15次報告)」のグラフ
http://www.orangeribbon.jp/about/child/data.php